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案外、走る事が早い今の彼女。
「結愛、何処にいるんだ!! 」
心の中で、何回も呟いて一生懸命に捜した。
派手なクラクションの音が鳴り響いていて。
『女の子が信号無視の車に轢かれたぞ!! 』
悲鳴と怒涛の中。
嫌な予感を感じて、人だかりのある方向へ歩いていく。
そこで、目にしたのは、頭から血を流していて、目を開けない結愛の姿だった。
「嘘だろ? なぁ、何かの冗談と言ってくれ。」
ふらつく足取りで、結愛に近づくために歩いていく。
『おい、君。入っちゃ駄目だよ!! 』
止めるように、俺の腕を掴む人を。
「うるさい!! 俺の彼女なんだよ。」
大きな声で叫んで思いっきり振り払った。
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