僕の初恋は、気づいた瞬間から終わっていた【短編小説】

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クラスで送別会をしよう、と本人には内緒の話がでまわり、一人一つプレゼントを500円以内で買うことになった。 僕は、キーホルダーを買った。 その時は、すぐにやってきた。 みんなは、泣きながらプレゼントを渡している。 僕も泣きそうだった。だけど、必死にこらえて、ははっと、笑ってみせた。 僕は、彼女を呼び出してプレゼントを渡した。 「これを、僕だと思って大切にしてね」 彼女はいつものきらきらした笑顔を僕に見せてくれた。 そして、彼女は行ってしまった。 僕は無意識に泣いていた。 僕……悲しかったんだ。 そして、僕は恋をしていたことに気づいた。 気付いた瞬間に消えてしまった。 僕の儚い初恋の話でした。
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