僕の初恋は、気づいた瞬間から終わっていた【短編小説】

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そして、やってきた流星群の日。 僕たちは、5時頃に出発し、彼女を乗せて、山に向かった。 車の中では、音楽を聞いていて、何も話さなかった。彼女は途中で眠っていた。 ついたら、お父さんは僕達が目につく場所に釣り場でを釣りしていた。 僕たちは、レジャーシートの上で静かに空を見上げていた。 「綺麗だね」 「うん」 僕達が話した言葉はこれだけだった。 だけど、気持ちは通じ合っている気がした、なんて思っていた。 僕たちは、それから教室で話す機会が増えた。 他愛のない話だったけど、それでも僕にとっては幸せな時間だった。 そして、僕たちは2年生になった。 彼女とクラスは違うかったけど、クラブで僕も大会に出られるようになったから、話すことができた。 彼女と一緒になるために、僕はクラブを頑張った。 3年生になると、クラブを引退したため、話す機会は少なくなった。だけど、クラスは一緒だった。 でも、僕は知ってしまった。 彼女は転校する。 本人から言われたわけではなかった。 風のうわさだ。 僕は密かにショックを受けていた。 一週間後、彼女がいなくなる。
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