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大雨の日が三日続き辟易したが、幸い今日は晴れた。陽が長い日が続く。店の外へ出て、店の前を掃除するのは日課だ。ほうきとちり取りを手に持ち、目の前の海を眺める。本格的な夏を迎える直前の朝の海は、穏やかな色を見せた。のぼり立ての東に位置する太陽の光が、海面を白が混ざったオレンジ色で輝く。小さく白い波が立つ調べは、いつ聞いてもうっとりするものだ。「おはよう」
ほうきで店の前を掃き始めた途端、女性の声が聞こえて顔をあげる。
「え? 美代さん?」
先週来たばかりで、何故今、ここにいるのだろう。躊躇しない訳がなく、ついつい声が頓狂になる。
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