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♯11 もうひとつのエピローグ
《和泉レイラside》……。
部屋の中にセクゾの『夏のハイドレンジア』が流れている。
バスルームには彼がいた。
ほんの少しお気に入りのケ○ティに似ている。間違いなくイケメンだろう。
彼を誘ったのは私の方からだ。
大和ノア。
資産家の御曹司でエリート。しかも抜群にルックスが良い。もうキュンキュンしちゃう。
だが、彼は私ではなく親友のマリアを選んだ。
なにしろ彼女は美しく聡明で、モデル並みのプロポーションだ。
ほとんどの男性がマリアの美貌に夢中になる。
マリアは私のお気に入りを全て奪っていく。
でも……。
最後に笑うのは。
「いいかしら? ノア君!!」
私は、ドア越しにノックをして尋ねた。
『あァ……、どうぞ!!』
「フッフフ、まさか騙してるつもりが騙されているとは思わないでしょうねえェ……」
私は、全裸でバスルームのドアを開けた。
自慢のオッパイを彼に見せつけるように胸を張った。
「おおォ……!! 怖いな。
やっぱ女性は!!」
彼は身を乗り出して私のオッパイに夢中だ。
「そう……。キツネとタヌキの化かし合いですものねェ……」
私はバスタブにいるノアに裸のまま飛びついた。
「おいおい、レイラ!!」
彼は困惑気味に笑みを浮かべた。
「フッフフ」
そう、私の名前は和泉レイラ。
女の敵は……。
やはり女なのよ。
覚えておきなさい。
マリア。
THE END
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