山道の怪 01

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山道の怪 01

今からここに著すのは、知人の藤原來羽(くれは)が私に語った体験談を再構成したものである。私が編集業界に少し首を突っ込んでいることから、この話を記録し、共有しても良いかと訊いたところ、ぜひともお願いしたいということだったので、これを記すに至っている。 (ただ)し、いくら快諾を頂いたとは云え、実名を出す訳にはいかないので、話に登場する人物は全てこちらで仮名にしている。加えて、地名や地方の特定の畏れのある単語についても、こちらで改変を行っていることを(りょう)とされたい。 それ以外の部分では変更、加筆している部分はなく、限りなく本人の意志を尊重したうえでこの記録を脱稿している。 本人とはこの体験を聞いた日から、”諸事情”で面会できていないが、本人の希望通り、この記録が多くの人に伝わることを願っている。 また、この記録を読んでいる最中に、妙な違和感を感じるということがあれば、即座に読み進めるのを中止することをお勧めする。但し、すべては自己責任であるため、これ以上の忠言は控えさせて頂く。
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