にぶんのいち夫婦特別編 樋口編原作

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********* 夢の途中で目を開くと、そこは少し騒がしいコールセンターの休憩室だった。 備え付けのマッサージチェアにのったままうたた寝していたらしい。 ちょうど椅子の動きが止まったから、眠っていたのは15分程度だろう。 まだ夢の中にいるような気だるさに動けないでいると、見慣れた丸い目が俺をのぞき込んできた。 「樋口くん、そろそろ休憩終わりだよ」 「……」 思わぬ近さに、体が固まる。 10歳も年上の人妻のくせに相変わらず無防備だなと思う。 腕を伸ばせば、引き寄せてキスだって出来る距離なのに。
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