ある刀鍛冶のおはなし

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伝説に聞く魔物達 オーガー マンティコラ ショゴス ドラゴンムシュフッシュ フンババ ンヤダク… 闇の中、牙を剥いた魔獣たちが 私達の周囲から唸りを上げて襲いかかって来る。 同胞たちの剣は折れ、兜は頭蓋ごと砕かれる。 魔獣どもの爪にかかれば、鎧は溶けかけのバターみたいなものだ。 私達は成すすべもなく、蹂躙される。 最後の一人となった私の両腕がホブゴブリンに捕らわれ、ひしがれた。 頭上から翼竜が降りてくる。 カカ、と馬鹿にしたような鳴き声をあげると、私の眼前で嘴を開いた。 喉奥に紅蓮が覗く。 ああ、私が鉄を鋳溶かす時と同じ色だなと 妙に冷静に炎を眺めた。 だが動けない身体は震えていた。 そして
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