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6話 リオン、これってそういう事だって思っていいんだよね?※微エロ
「ほら、眠くなる前にシャワー浴びて来なよ」
「うん、分かった・・・」
キアに促されて、俺は素直にシャワー室で体を洗って、キアと交代した。
「俺、先にベッドに転がってるから」
「分かった」
少し眠くなっていた俺は、髪の毛を乾かすのも途中でベッドに寝転がった。広くて寝やすいな。
相変わらず照明の暗い部屋だけど、まあ寝るだけだし問題ないか。
・・・・・・いつの間にか、うとうとしていたみたいだ。
気付くとキアがベッドに上がって来るところだった。
ギシっという音が妙に響く。
傍に寄って来たキアの体から、熱気が伝わって来た。
「リオン、これってそういう事だって思っていいんだよね?」
そう言われて、上に圧し掛かられる。
ん・・・?そういや、旅に出た事で全部うまくいった気になってたけど、俺の尻の貞操の危機って、去ってなくね・・・?
それに気付くと、さーっと酔いが醒めて行った。
「そういうことって、どういうことでしょうか・・・?」
恐る恐る口にすると、キアは俺を真正面からじっと、熱を帯びたオニキスの目で見つめて来る。風呂上がりで濡れた黒髪が顔に掛かって、妙に色っぽい。
「だって、この宿ってそういう事をする為の宿だよ。知らなかったなんて言わせないからね」
「シラナカッタデス」
言わせないと言われても言うしかない。俺はカクカクと口を動かした。そういうことってなんですかー?とはさすがにもう言えなかった。キアの言葉で全てが理解できてしまった。
薄暗い照明、やたらデカいベッド一つだけの部屋、宿から出た時に居た若い兄ちゃんの気まずそうな顔。なるほど。あれはこういう意味だったのか。
・・・じゃねーよ!今、過去最大級にピンチじゃん!?ど、どうする?
いい考えが浮かばないでいると、キアが『逃がさないよ』とでも言いそうな顔で、俺の唇を奪ってきた。
「んんむっ」
また舌入れて来た。しかも今度は遠慮ない。うわ、めちゃ激しいんですけど。あ・・・やば、気持ちい・・・やばい、勃ってきちゃう・・・じゃねー!いや、駄目だって!駄目!
何とか顔を背けて、ぷあっと唇を離すと俺は必死に言った。
「や、やめろって!いやお願いします!止めて下さい!」
「なんで?リオン、気持ちいい事好きでしょ?ほら、ここもこんなになってるよ?」
「あんっ駄目っ」
キアに俺の元気になって来た分身をいやらしく撫で上げられて、思わず気持ち良くてビクッとしてしまった。
「ああもう、可愛いなあ。たまんないよ。もう僕我慢できない」
そう言うと、キアは俺のズボンとパンツを一気に下げて、ソレを直に握って来た。同時にまた激しくキスされる。
くちゅくちゅと舌を絡められながら下を扱かれて、俺はあっという間に頭が蕩けてしまった。
「あっ、ああっ、んっ、うっ、気持ちいぃ・・・」
ああ、ダメなのに・・・なんでこいつこんなに上手いの?俺は自分でも快感に弱いと思う。だからキアにこんな事されても、抗いきれないんだ。
でもキアが俺の尻の穴に手を伸ばして周りをくりくりと弄って来たから、俺は一気に覚醒した。や、やばい、そこはダメえ!
「ま、まって!そこはやだっ!こわい!お願い、そこはやめてぇっ」
もう恥も外聞もない。必死で懇願すると、キアはやっと手を止めてくれた。
「・・・しょうがないな、リオン、処女だもんね。じゃあここは今日はしないけど、その代わり僕のこれ、リオンのここに挟んでイカせて貰ってもいい?」
キアはそう言って俺の両足を閉じさせて、太腿の間にいつの間にかモロ出しにしていた自分のものを挟んで来た。
うわ、やっぱこいつのコレ、めちゃくちゃでけえじゃん!しかもあっついし。何コレ?こんなのを俺のか弱い尻の穴に入れるつもりだったの!?怖い!!怖すぎる!!
「い、いいよ」
こんなもんを尻に入れられるよりマシだ。俺はビクビクしながらも仕方なく頷いた。
「嬉しいリオン。愛してるよ」
キアは俺にまた口付けると、俺の両足を抱えたまま激しく腰を振り始めた。
うわ、俺の太腿の間にキアのあっついのが、出たり入ったりしてる・・・すげー光景だ。
あっ、俺のとも擦れて・・・やば、気持ちいい・・・
「あっ、あ」
思わず声が漏れてしまった。キアも普段は見た事がないような、切なそうな苦しそうな顔で眉をひそめて、時々堪えきれないように吐息を漏らしている。
キアの閉じられた目を縁どる長い睫毛が、ふるふるとしていた。
・・・なんかエッロ。その顔と声、なんか俺の下半身に響くんですけど。
その内、キアの腰の動きがもっと激しくなって、びくびくっと震えると、俺の腹の上にキアの精液が飛び散った。こいつ・・・イク時こんな顔すんだな・・・
はあはあと荒い息を吐きながら、俺の脚を下ろしたキアは、今度は俺の股間に顔を埋めてスムーズに俺のものを咥えて来た。
「あっ!」
強烈な刺激にまた、声が出てしまう。じゅぶじゅぶと吸われ、激しく扱かれて、俺もあっという間に達してしまった。
どく、どく、と自分のが脈打つのを感じる。
・・・あ、またキアの口の中に出しちゃった。駄目なのに・・・
「はあ、はあ・・・すごく良かったよ・・・リオン、愛してる・・・」
そう言ってキアは俺に覆い被さって、深いキスをして来た。イッてしまって虚脱状態になった俺は、抵抗する気力もなくそれを半ばうっとりと受け入れてしまった。
ダメなのに、気持ちいい。気持ち良すぎる。こんなんじゃ俺、堕落しそうだ。
酔っているからなのか、旅先の興奮なのか、とにかく頭の芯が痺れたみたいになって、蕩けてしまって、何も考えられなくなりそうだった。
あのままいつの間にか寝てしまった俺は、翌朝、頭を抱えて激しく後悔していた。
ちょ・・・何してんの俺!?何してくれちゃってんの!?
後ろを振り向けば、幸せそうな顔で眠るキア。
いやもう、これ、事後じゃん。完全に事後じゃん、朝チュンじゃん!
「だーーーー!もう、こんなんじゃダメだ!おい、起きろキア!早く起きろ!」
俺は髪の毛をぐしゃぐしゃと掻き回すと、キアを乱暴に揺すって起こした。
「んー・・・何?リオン?もう朝?・・・まだ眠いよ・・・」
目を擦りながらやっと起き上がって来るキア。こいつは朝が苦手だ。ガンガンに太陽の光が顔に当たってたって起きやしねーんだから、こんな窓もない薄暗い照明の部屋じゃ、いつも以上に起こすのに苦労した。
「ここ、さっさと引き払って冒険者登録に行くぞ!んで、今度はちゃんとした普通の宿屋に泊まるからな!それにもう昨日みたいな事は絶対しないぞ!約束しなきゃ、お前と一緒に旅するのはやめるから!」
一気に畳み掛けると、キアは眉間に皺を寄せて「ええ・・・」と呟いていたが、渋々分かったよ、と言って、身支度を始めた。
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