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「あっ!その大剣をメンテに出す時は私に頼んで下さいねキッツ先輩っ!」
「何でお前なんだよ・・・出すんならこの店に決まってんだろソフィー?」
「ちょっとっ!?私はディスキンスさんの弟子になったんですよっ!だったら私で良いじゃないですかっ!!」
「何か嫌だ・・・お前が作るモノには出来るだけ関わり合いたくない・・・」
ソフィーが作ったポーションの事を言っているのか・・・キッツが苦笑いを浮かべながら拒否すると、どう言う意味ですかっ!?と悲痛な声がソフィーから聞こえて来た・・・
「まあ気持ちは分かるわ・・・キッツけど効き目はバッチシですわ。実際に体験いたしましたからね・・・・」
「それはポーションの話だろリリエっ!?」
その時の事を思い出したのか遠い目をするリリエにキッツが慌てながらツッコんでいると、ニャハハハっ!!とその様子を見ていたミイから楽しそうに笑い声が浮かぶとソフィーに向かって指を差された。
「ホントにソフィーのポーションは人気が無いニャね?」
「五月蠅いなあっ!不味くても効き目は充分なんだから良いじゃないっ!!
「まあそうニャね。取り合えずあの毒々しい見た目をどうにかしたらもっと売れるんじゃ無いかニャ・・・?」
そんな提案をするミイに向かってソフィーが成程・・・!と手をポンと叩ていると、お行儀が悪いですよミイ!とメイド服のまま椅子の上で胡坐を描いている彼女にリーエからゴツっと拳骨が落とされた・・・
「うにゃあ・・・痛いニャよリーエ・・・」
「リーエさんです。良いですかミイ?貴女はマリアお嬢様のご慈悲で我がブルーノ家のメイド見習いとなったのですから上下関係ははっきりとさせますからね!」
「それは良いけどリーエさんじゃ何かしっくりこないニャ・・・そうだリーエ様でどうニャ??」
叱っていたリーエに向かって急にそんな事をい出したミイから悪戯っぽい笑みが浮かぶので、理由を聞いても良いですか?と尋ねたリーエは何を言われても手が出ない様に自制心を保ったのだが・・・
「リーエ様はマリア様みたいニャね。ミイを叱る時の顔がそっくりニャよ?」
「えっ・・・嘘っ!?私がそんなヒドイ顔を!!」
ニヤニヤと笑みを浮かべるミイに向かってそんな風にリーエが急に狼狽えだすと、ちょっとどう意味ですの!?とマリアから怒声が上がるのでまあまあっ!?とそんなソフィーが止めた二人はマリアが卒業するまでローゼン・メイツと行動を共にした・・・
「リーエ・・・様の所為で相当怒ってるニャねマリア様・・・」
「基本的に短気なのであの方は・・・」
「誰が短気ですのっ!!」
そんな声を上げる彼女が卒業した後、リーエは前と同じ様にマリアの補佐となりミイは彼女の弟で有るキースの補佐としてブルーノ家のメイドとなる。
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