第一章

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さっき浮かんだ疑問がその通りです、とでも言うように2つの場所の案内が残っている状態で予鈴が鳴った。授業で使うことはない、図書室や裏庭、多目的室、保健室などの休み時間に行くような場所の案内を終えた。 真優とは教室の前で別れ、今ボクは生徒会室に向かっている。 それにしても真優のボクに対する態度は僕の時と変わらなかったな、と思う。 とっても、、助かることだった。 それと同時に自分が壁を作りながらも話すことに胸が押しつぶされそうになった。 こんな気持ち久しぶりだ。ボクを作り始めてからこんなことはなかったのに。 ボクは少しずつ僕に近づいてしまっているのかな。 真優は今日来たばかりだし、こんな少しのことでボクは変わるはずない。変わりたくない。そしたらボクを作る意味が無くなるじゃないか。 今日のこの気持ちを無かったことにするために僕はモノクロで視界がいっぱいになっていたのを数回瞬きをして色付いた世界に変えた。
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