1st Anniversary.-Duke!-

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 デュークが家に来てからの決まり事を当たり前に行った後、ソファから立ち上がった慶一朗を難なく抱き上げたリアムだったが、階段を上る前にと冷蔵庫から取り出した水のボトルを慶一朗に預け、お休み、デュークと告げてすっかり青年の凛々しさを見せるデュークがケージに入るのを見送り、待たせたと慶一朗に笑いかける。 「大丈夫だ」  そう返した慶一朗だったがその声は本人が自覚するよりも睡魔に囚われているようで、階段を静かに上がったリアムがベッドルームのドアを開ける頃には小さな寝息がその口から流れ出していた。  ドアを開けてそっとベッドに降ろした後、素早く掛け布団の下に慶一朗を押し込み、己もその横に潜り込む。  自然と寄ってくる痩躯を抱きしめ頭の下に腕を通したリアムは、お休みと告げつつ額にキスをし、部屋の明かりをリモコンで落とした後、一足先に眠りについた慶一朗を追いかけるように目を閉じるのだった。
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