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第2話 妖精との出会い
「異世界に転生しっちゃった.....!!!」
私は最初はびっくりしていたが、夢だった異世界に転生したことを理解し、嬉しくなって暴れだした。
「ここは異世界!!私が憧れていた場所!!ほんとに転生しちゃった!!」
大声で叫びながら起き上がった。すると、私の真横にいたのは私を起こしてくれた耳の尖った妖精だ。
『とりあえず、お礼だけでも言っておくか。』
「起こしてくれてありがとうございます!」
そう勢い良くはっすると、妖精はニコッと笑った。
「いえいえ、こんな危ない所で寝ていては殺されてしまいますからね。」
『....え?』
周りよよく見ると、見たことの無い動物に、化物、初めて見るものがたくさんいた。
『私が見ていた異世界漫画に似てる世界だな...。』
「えっと....ここはどこなんですか......?」
「ここはアングリー家の城のまえでございます。」
『アングリー家?どっかで聞いたことがあるな.....。』
「アングリー家ですか.....。聞いたことがあります。国を収めている国王の中でも頂点に立つ王が住んでいる場所.......。」
「ご存知なんですね。あのお方はこの世界の頂点に立つ者......。あの魔王を倒したと言われている方なのです。」
妖精は目を輝かせながらそう話す。私はふと思った。
「ところで貴方のお名前は?」
「失礼しました。私、この森を守っているクリルラン・アリエフと申します。」
『クリルラン・アリエフ......。やっぱりここは私が読んでいた異世界漫画の中.....。』
「貴方のお名前は?」
「.....あ!えええっと、私は夏樹っていいます。」
「夏樹さん....。良いお名前ですね♪」
「あ、ありがとうございます!」
私は名前を褒められ、何故か頬を赤くし、照れてしまった。
『.....!照れてる場合じゃない!』
「えっと、少し質問よろしいでしょうか?」
「なんでもお聞きください。」
「ここから一番近い食べ物屋さんってどこにあります?」
「一番近い食べ物屋さんですか......。そこの門をくぐった先にお店が沢山あると思います。」
「そーなんですね!教えていただきありがとうございます!」
私は一礼し、クルッと体の向きを変え、門をめがけて走った。
『あの門をくぐったら......私が夢みた異世界の食べ物が沢山!!!』
目を輝かせながら私は門をくぐったのである。
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