測れない距離

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『ねぇ、君は今、どこにいるの?』  最後に君の顔を見たのはいつだろう。  最後に君と触れ合ったのはいつだろう。  どんなに帰りが遅くても僕と一緒にご飯を食べてくれた君は遠くへ行ってしまった。  僕は恋い焦がれてたまらないというのに。  今すぐ君の元へ行きたくてたまらないのに。  居場所がわからない僕には連絡を取ることもできない。  どこまでも続く暗闇の世界に、叫びは空しく吸い込まれた。
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