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中学卒業後
舞は中学を卒業して高校に入学した。
でも、舞の両親は舞に教材やお小遣いさえも与えず自分のものは高級品を買っていた。
その為、舞は高校が終わるとバイトで忙しかった。
友達と遊ぶ洋服さえ自分で働かなければ買って貰うことはなかった。
舞は鉛筆もノートも全て自分で働いたお金で用意していた。
虐待を繰り返す舞の両親は、舞には全く興味がなかった。
そして、そのバイトの為家に帰るのが遅くなってしまった為、何度も山本から電話がかかってきたことを舞は知らずにいた。
その事を虐待する両親と弟は私に知らせることは
なかった。
高校三年の夏休み舞は就職活動に忙しかった。
就職して実家から早く逃げたいそう思っていた。
その日たまたま近くで山本に会った。
「今度バンドのコンサートやるんだ来てほしい。
そして、付き合ってほしいもう一度。今はちょっと忙しいんだまた連絡する」
それが、山本に会った最後だった。
それから舞は忙しく就活とバイトなかなか家に早く帰る事が出来ず。帰ると虐待されこき使われるので
家に帰るのが辛くなっていった。
そして、さらにバイトに力をいれるようになっていった。
舞は虐待され辛くて山本に電話をかけるのも涙で
掛けられなかった。
後のクラス会の時彼は来なかったが、何度も電話した事。
舞の事を本気で思っていたことを山本の友人から聞いて初めて彼がそこまで自分を思ってくれていた事に気づいた。中学三年の時の文通の事も誤解だったと山本の友人は話してくれた。
山本みたいにいい奴はいないということも……。
そして舞は今は結婚して子供三人のお母さんになっていた。
とても冷たい旦那にがっかりしている毎日を送りながら過去に戻りたいと考えていた。
「私の初恋のあの人は今どこにいますか?」
舞は心の中で呟きながら今日も三人の子育てと育児に追われている。
横には何もしないで知らん顔の旦那がテレビを見ている。
「初恋のあの人は今幸せに暮らしていますか?
今どこにいますか?」
舞は毎日心の中で呟いていた。
完
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