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「今どこにいますか?」
私がスマートフォンから友達の『利来(りく)』にメッセージを送信すると、
「今、電車が到着したところ…
すぐ行くから待ってて…」
とメッセージが返ってきた。
私の名前は『和架(わか)』、静岡の高校を卒業して東京都内の医療系の大学に通う看護師を目指す3年生の女子大生だ。
利来は静岡の同じ高校の同級生で大学は違うけれど東京都内の理工系の大学に通っていて、お互いに東京に上京して都内のアパートに1人で暮らしている。
利来と私は時々会ってテーマパークで遊んだり映画を観に行ったりしているけれど、少し暑さが増す7月に入った今日土曜日は大学の講義がないため上野の西洋美術館に一緒に行く約束をしている。
15時に待ち合わせをしていた私が上野駅のJR公園改札を出た所で待っていると利来が来て、
「ごめん、待った?」
と言ってきたので私は、
「今着いたところ…
まだ待ち合わせの約束した時間前だから大丈夫だよ!」
と返事をした。
さっそく利来と私はお互いの近況を話しながら、西洋美術館に向かって歩き始めた。
西洋美術館では『ルーヴル美術館展』が開催されていて、以前からフランスのルーヴル美術館に興味があった利来と私は、この展覧会を目当てにここ上野に足を運んだ。
券売所で入場券を買って館内に入ると中はとても広く多くの絵画が展示されていて、今回の展示は『17世紀ヨーロッパ絵画』が3つの大きなテーマで分類されていた。
その3つのテーマとは『「黄金の世紀」とその陰の領域』、『旅行と「科学革命」』、『「聖人の世紀」、古代の継承者?』となっていた。
利来と私は大声を出さないように注意しながら、順路に沿ってゆっくり歩きながら絵画鑑賞を楽しんだ。
時刻は17時を過ぎていて2時間ほど鑑賞して西洋美術館を出た利来と私は、少しお腹がすいてきたので食事をするためにレストランに入ることにした。
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