第10話 告白

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これはどう読む? 『俺は今、(女性とは)誰とも付き合っていない、という意味かもしれませんね』 『監督、その読みは悪くありませんなぁ』 『次にくるボールはなんだ?』 『お付き合いはお断り!二人の関係を見守って作品完成のホームラン!』 『そうだ!ホームランを狙っていけ!』 ミニ鈴子達がベンチから采配をふるう。 お断り? 私がこの人を拒むということ? まだ告白もされてないのにミニ鈴子達ときたら、時期尚早よ。 じゃあ、次のボールは何が来る? 見極めるのよ、鈴子! そうよ、私はBL作家! だてに男同士の熱い恋愛を書き続けてきたわけじゃない。 この恋愛ストーリーの先を読むんだ! 読め!私! 「新織。俺と付き合ってみないか?」 予想外の一言(ボール)に全てが吹き飛んだ。 華やかなオーラに(筋肉)最高の男。 「はい」 私はなにも考えずに返事をしてしまったのだった。 『死球(デッドボール)!!』 ミニ鈴子の声が聞こえたような気がした。
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