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♯2 美少女と結婚すれば1億✨👩❤️💋👨✨💕
《美少女と結婚すれば、1億円!!》
なんだよ。これは……。
どんな謳い文句だ。
長い夏休み始め、ボクは暇を持て余していた。
外は燦々と真夏の太陽が照りつけている。
そこかしこからセミの鳴き声が聞こえてきた。まさに、夏真っ盛りだ。
朝からずっとやっているゲームにも飽きたので、気分転換に弁当でも買いにコンビニへ向かった。
「うっわあァ……ヾ(*’O’*;)/!!」なんだ。こりゃァ……。
ドアを開けた瞬間、悲鳴を上げた。
外は茹だるような暑さだ。今日も気温が、四十度近くまで上昇するらしい。
間違いなく酷暑日だろう。
火傷するような強烈な日差しが肌を焦がしていく。
サッサッとコンビニへ行って用をすませよう。できるだけ日陰を歩いていく。
『ブッブブゥ……📳✨✨』
その時、不意に着信バイブがした。
「ン……?!」なんだよ。電話か。
「もしもし……」ボクは相手も確かめず電話に出た。
『よォ!! チン太郎か。オレオレ!!』
いきなり明るい声がスピーカーから響いてきた。
この声は、近所に住んでいる幼馴染みで親友の城ダンだ。
まるで、オレオレ詐欺のような挨拶をしてくる。
「あのなァ……、オレオレ詐欺か!!」
どんな挨拶だ。
『よォ、チン太郎ォ!! 暇だろォ!!
遊ぼーぜ!! オレもチン太郎ン家の近くにいるから!!』
「ンうゥ……、誰が、チン太郎だよ!!
ボクの名前は『真太郎』だ!! ッたく。
遊ぼーぜッて、お前は小学生か!!」
『チン太郎』と言うのは元々、城ダンが小学生の時に付けたあだ名だ。
コイツのおかげでボクは小学校時代、ずっと『チン太郎』と呼ばれていた。
まったく散々だ。
『ケッケケェ……、そうだ。チン太郎!!
お前も美少女と結婚して1億円を貰おうぜ!!』
「はァ〜……、バカなのか!! お前は!!
何を言ってるんだよ!!」
コイツは。マジで、ノー天気なのか。
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