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それから、陽菜子と同じシフトに入る時は熨斗の代筆か必要になった。
「熨斗、お願いします。『お祝い』で」
「『お祝い』ですね。はい、どうぞ」
他の注文を受けながらも、さらさらと私のお願いした熨斗紙に綺麗な文字を書き上げる陽菜子。
バイト中は、嫌でも陽菜子と話をしないといけないので、かなりのストレスになる。
振りだとはいえ、陽菜子に『お願い』をしなくちゃいけないなんて。
一方、私はというと、
「おい!これ、帰ってから確認したら熨斗の上下が間違ってたぞ!恥かかす気か!!」
と、お客に恵まれない日々が続いている。
和菓子ばっかり食べてないで、カルシウムを取れよ!
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