5人が本棚に入れています
本棚に追加
「雨が降ってきたからお客様の足も遠のいちゃって。
3人もいると持て余すわね~。
そういえば陽菜子ちゃん、例の作家さんとのコラボ、どうなったの?」
副店長の口からは昼食の激辛ヌードルの匂いが激しく漂ってきて、歯茎と歯の間には唐辛子が3粒引っ付いている。
「コラボって……?」
何それ。私、聞いてないんだけど。
「あら、内緒だったの?ごめんなさいねぇ~。
そうだ!私、在庫整理してくるわ~」
逃げるように副店長が冷蔵庫に向かった。
「どういう事?」
私は陽菜子を睨み付ける。
「……実は、ドール作家の遊羽忌夢さんからオファーを受けて、ドールの洋服に付けるアクセサリーを作る事になったんです。
バイトも辞める事にしました」
は!?辞める!?
「ハンドメイドだけで食べていくつもりなの?」
最初のコメントを投稿しよう!