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「不安なら一緒に寝てあげようか?」
「ヤメロ!」
布団を捲って入ってこようとする優華を押し出す。
「明日、頑張ろうね!お兄ちゃん!」
「うるさい」
やけに頭の中がスッキリした気がすることに気付くと、元気づけられたのが何か悔しくてしっしっと手で追い払った。
「何しに来たんだ、あいつ」
パタンとドアが閉まると、俺はふーっと息を吐いてベッドに寝そべる。布団をたぐり寄せて軽く整えるといつもと変わらないその天井を眺めた。
あれ程落ち着かなかったのにそんなのはどこかにいったようだ。グルグル回り続けていた邪魔な思考も訳のわからない謎の不安も今はない。
枕元にあるリモコンで電気を消してゆっくり瞼を閉じると、何だかんだ今日の試合で疲れていた俺はすぐに眠りについてしまった。
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