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⑩
そういえばこんなこともありました。
あなたは他にもわたしのやりたいこと、好きなことが気に食わないとよく否定してきましたよね。ある日漫画を友達から借りて読んでいたら
「そんなの読んでいると馬鹿になるよ。」
「何が楽しいの?」
「そんなもの自分のお小遣いで買ってまで読みたいと思わないよね。」
とわたしが読んでいる隣で否定し続けましたね。人がせっかく楽しい気分で読んでいるのになんてことを言う人なんだろうと思いました。
最終的には
「渚沙にこんなものを貸して渚沙がこれにハマったらその貸してくれたお友達はどうしてくれるのかしら。」
と友達を悪くいい始めましたね。友達が悪く言われるのが悲しくて、二度と借りれなくなりました。その時はこっそり借りるという発想がなかったのです。
それ以外にもあなたは自分の嫌いなものを罵倒するのが大好きでしたね。テレビを見ていても自分の苦手な芸能人が出ていると
「本当この人嫌い!テレビでないで欲しい!ムカつく!」
とよく悪口を言っていましたね。チャンネルを変えればいいのに変えることなく悪口を延々と…子ども心にすごく不愉快でした。いつか自分の好きな芸能人も言われるのでは?という恐怖に陥り、わたしはその結果、自分の好きな芸能人を隠すようになりました。自分の好きなものを好きと言えない子になっていきました。
そういえばこの頃のわたしの門限は17時でしたね。たしか冬は16時。小学生にしては普通と言えるのでしょうか?友達の家が緩かったのでしょうか?皆が遊んでいるのにわたしだけ帰らなくてはいけないことが多々あり、辛かったのを覚えています。いつだったでしょうか?わたしの家で遊んでいた時、友達が17時になっても帰らなかったことがありました。その時あなたはその友達に
「帰らなくていいの?」
と聞きました。友達は
「まだいるー。」
と答えていました。その日は夏でしたし、外も明るかったので友達も大丈夫だと思ったのでしょう。わたしも友達に
「もう時間だから」
などと帰るように促す言葉は何も言いませんでした。それがあなたには気に入らなかったようですね。突然、
「渚沙ちょっときて。」
と私をキッチンに呼び、わたしに夕飯の手伝いをする様に言い始めました。友達に直接帰ってねと言わずに帰れという空気を作ったわけです。友達はその空気を察したのか帰りました。友達が帰った後はひたすら説教でした。
「ちゃんと時間だっていえないならもう二度と遊ぶな!」
ひたすら怒られました。辛かった…それ以外にも友達と遊んだ後は言動などわたしを叱ることが多かったですね。友達と遊ぶのが癒しなのかストレスなのか分からなくなっていました。
それにある時お母さんあなたにこんなことを言われました。
「今日〇〇ちゃんのお母さんとあったんだけど『うちの子が渚沙ちゃんを遊びに誘うといつも「お母さんに確認するね」って言うのって言われる』って言われたのよ。」本当にわたし恥ずかしくて…もう嫌になっちゃうわ、遊べるかどうかなんて少しくらい自分で判断しなさい!」
そうなのか、自分で遊べるか判断していいんだ。そう思ったわたしは予定がない日に遊ぶ約束をして帰り、母親に報告しました。するとあなたは怒りましたね。
「なんで勝手に約束するの!?その日はお母さん出かける予定だったのよ。家に誰もいない時間に出掛けるなんて危ないじゃない!本当に困った子ねぇ!」
わたしは戸惑いました。ただ、言われたとおりにしただけなのに…結局誘われたら遊べるのかを毎回確認する方法に戻りました。それもいつ怒られるのか怖くてさらに極力遊ばないようにするようになりました。
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