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そして、わたしも決意した。親を社会的に殺すのだと。どうやってやるか?もちろん遺書を残して死ぬのだ。やるからにはしっかり死に切らなくてはならないし、遺書も家族以外の第三者の目に触れなくてはならない。 死に切れなかったら確実に親に家に連れ戻されて、外に出られない日々になってしまうだろう。今よりひどい生活が待っている。それに仮に死ねたとしても親が先に見つけてしまったら最後、遺書はなかったことにされてしまう。遺書はしっかり第三者に見つけてもらえる方法を取らなければならない。  わたしが考えた方法はこうだ。遺書を直筆で書き、それを写真に撮る。写真に撮った遺書をネットに公開し、死ぬ。公開した直後に友人が家に来てしまうと困るため、アップロードを始めたらすぐに自殺を図ろう。何かあったときのために携帯とパソコン両方から2種類のSNSに遺書を公開しよう。親はSNSに疎いため情報を知るのはだいぶ拡散されてからになるのではないのだろうか?遺書を書いて、アップロードを始めたら首をつって死ぬ。調べたところ首吊りが一番確実で苦しまない死に方らしい。その上、紐が切れたり、外れたりしてしまわない限り、首をつってから5分以内に助けない限り助からないらしい。わたしのSNSをみて5分でわたしの家にたどり着ける友人なんていないだろう。これなら確実に行けそうだ。 今は日曜日の夜21時。今週中に必要なものを準備して金曜日に自殺を図ろう。 木曜の夜。頑丈そうなロープを仕事帰りに買い、全ては揃った。明日は金曜日。祝日だから3連休の初日。明日は昼間に遺書を書く。とっても長い遺書を…  金曜日の朝、わたしは便箋を持ってお気に入りのカフェにやってきた。ここはいつも一人客がほとんどで皆、本や新聞を読んで寛いでいる。静かで落ち着く空間。ここでわたしはわたしの全てを書き記す。
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