8 最後の花

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「ルラ……」  脱力したフルーラが呆然としながら胸で息をしていると、脚のあたりで衣擦れの音がした。  「リシャード……?」  見てみると、リシャードは何かに()き立てられているかのように着ているものを脱ぎ捨てていた。  少し前にフルーラの衣服を一枚一枚取り去ってくれたときのような丁寧さはなく、勢いよく肌を露わにしていくさまに、フルーラは星のような小花を散らしながら慌てて目を逸らす。 「――フルーラ」  聴いたことのないような熱のこもった声で呼ばれ、思わず視線を戻したフルーラは息を呑む。新しい花たちが躍るように落ちてきた。  引き締まったその身体を、とても美しいとフルーラは思った。その下腹部で強く欲望を示しているものさえも。  あたりを見回しながら、リシャードは少し安堵したように言う。 「気持ち悪いとか思われてないみたいで、良かった」  ときめいたことを見透かされ、フルーラの頬はさらに赤くなった。 「ず、ずるい……。私ばかり胸の内を知られて……」 「――僕の胸の内だって、よく分かると思うけど」  リシャードは、張りつめた先端をフルーラの秘所に当てる。 「あっ……」  そのままなぞられ、一度達した身体は容易(たやす)く新たな蜜をこぼした。 「ん……、こ、子供のころと、全然ちが……」  あの日、池から引き上げられた後、フルーラを運ぼうとしたリシャードも服を濡らしてしまったため、二人は一緒に入浴することになった。 「君だって」  荒い息の下で少し笑い、リシャードはフルーラの胸の膨らみに手を伸ばす。 「あ……っ」 「あのころはこんなふうじゃなかった」  可愛らしい頂を摘ままれて、嬌声と共にまた色鮮やかな花が落ちてきた。 「フルーラ……」  熱い塊が、フルーラの秘裂を押し分けて進んでいこうとする。
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