【完結】…彼初訪問前夜…

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後日、彼からは、 ごめん、他に好きな人ができた…決して君が悪いわけじゃなく僕自身の問題だ、本当にごめん…と、奇妙なほどに差しさわりのないメールが来たのが印象的だった。 しかも彼に、あんな風に禁断の能面を見られて、私が一番恐れていたこと… 私の素顔の噂はなぜか、会社の中でも、どこでも、全く広まらなかった…。 フラれた事実は悲しかったけど同時に、彼の人の良さを有難く思った。     ああ…私の甘い恋は、こんなにも呆気なく…          彼初訪問前夜大掃除… なんて、     一睡もせずに頑張るくらいなら…   ビール片手にポテチつまんで定位置で映画でも観てたらよかった…             小さな後悔。    それから私は全てにおいてやる気をなくし… わずか3日で、…   部屋が元通り…以上の、カオス状態になったことは、言うまでもない。   もう…掃除なんて二度と、頑張らない。中身なんてどうでもいい。           人の見た目はやっぱり重要だ…。 カステラ一番、電話は二番… 違う違う… 見た目が一番、中身は二番… 残念だが、この世の中はそうなのかもしれないと悟ってしまった私は、 今日もベッドの洋服の山に手を突っ込んで、くじ引きのように    明日、着ていく服を探し出す。 手に届く範囲に、求めるモノがある幸せ…                    万歳…                                                         お・し・まい☆
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