来客

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そんな不安な思考で頭をいっぱいにして、老紳士を見るとまたも笑みを浮かべている。 くそっ!これじゃ出るに出られないじゃないか!!値段聞いてみて払えなかったら帰ろう。 「あの•••これっておいくらなんですか?」 「はい。お代は結構です。」 「え?あ、これお通しですか?」 「いえ、当店飲食店ではございません。」 「じゃあこれは•••」 「はい。そちらのスープはきっかけで御座います。ぜひご堪能下さい。」 なんだかよくわからないが、とりあえずタダなんだな?この際なんでもいい。少しでも腹の足しになれば•••。 俺はスプーンを手に取り、スープを口含んだ。 こ、これは••• ーーーーーー 「立ち止まってどーしたんだよ!」 後ろから急に肩を組まれ、顔を向けるとそこには中学の同級生で一緒のサッカー部だった宇佐美(うさみ)がいた。 「う、宇佐美!?あ、あれ俺さっきまで変な店で•••」 「なーに言ってんだよ!!それより今日の試合ナイスゴールだったな!あそこから決めるとかやっぱ安斎すげーわ!」 ちょっと待て?思考が追いつかない。 宇佐美がなんでここにいる?それに制服着て、顔つきもなんか幼いような••• 「ほれ!さっき当たり付きの自販機で当たった!やるよ!」
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