恋の味

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食べるまで横にいるつもり?気味悪いなぁ。 さっさと片付けてもらおう。 そう思い、その液体を口に含んだ。 ーーーーーー うわっ!まっずい!! 急いで吐き出し、おじいさんに文句言おうと立ち上がると、そこには私の彼氏の和樹(かずき)が立っていた。 「え!?あれ?なんで和樹がここにいるの?」 「なんでって、呼び出したの梨花じゃん!」 よく見ると和樹は制服を着ていて、周りを見渡すと、そこは私が通っていた高校の教室だった。 「あれ?私さっきまで•••」 「何言ってんだよ!それより用ってなんだよ!」 和樹はどこか余所余所(よそよそ)しく、緊張しているように見える。 そして、和樹の後ろにあった教室の窓ガラスに自分が写った。 そこには制服を着た、高校時代のまだメイクもしていない私が写っていた。 やっと理解した。これ私の過去だ! 高校一年の和樹と付き合う前の私だ!! 和樹、私が呼び出したって言っていたけどなんだっけかな。 「なんだよ!冷やかしならやめろよな!」 痺れを切らしたのか、和樹の眉間にシワが寄る。 うわぁ!思い出せない!どうしよう! その時、さっきまで感じなかったがポケットに少し重みを感じる。 取り出してみると、それは綺麗に梱包(こんぽう)された小さな箱だった。 その箱を見て、私は全て思い出した。
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