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いつもの帰り道。コンビニに行ってもそこにお母さん食堂はもう無かった。
適当な惣菜を買うと私は地下鉄の駅へ降りた。
ホームで電車を待つ間、特別でもないただのコンビニ惣菜を見つめて物思いにふけこんだ。
多様性とは何だろうか?
様々なジェンダーが受け入れられる理解ある世界の事を言うのではないのだろうか?
きっとその考えそのものが偏見なのかもしれない。
多様性とは立場によっては「受け入れ難い事柄を不快に思いながらも受け入れる世界」を言うのかもしれない。
私がそうだ。アンコンシャス バイアスと分かっていながらも亡き母を思い浮かべてお母さん食堂を頼っていたのだから。
だからこそ、私は喪失感を覚えてしまった。
お母さん食堂が消えた事に。
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