大人の階段

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高校から駅まで道のりが短く感じた。 永遠に駅に着かなきゃいいのに…。 駅に着くと私は先生お願いをした。 「ねぇ、先生。携帯の番号を教えて。」 「教え子には言わない。」 「もう教え子じゃないもん。 かつての教え子!元教え子なの。」 「なら、元教え子にも言わない。」 「教えてくれなきゃ帰らない。先生を今からストーカーする。」 「あのなぁ」 「私は本気なんです。」 私の想いに本気で向き合って欲しい反面、正式に振られたら立ち直れない。 それでも、まだまだ諦めないから。 先生は鞄からスマホを出し、睨みながら言った。 「しょうがない。 家まで着いて来られたら困る。連絡先を交換しよう。」 「いいの?」 「あぁ、そのかわり他の人には言うなよ。」 「もちろん! こんな嬉しい事、言うわけない。」 私は有頂天のまま、先生と連絡先を交換した。 私は自分の携帯電話を大事そうに抱えた。 先生は私に冷たい視線を投げかけながら言った。 「あまり、くだらない事で連絡してくるなよ。 お子様の悩みに付き合わされるのは、学校だけでいい。」 「お子様って、私だってもう大学生よ! 20歳を超えたら大人の仲間入り。」 「城田が20歳ねぇ。」
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