今、どこにいますか。

「いま、どこにいますか。」
携帯に通知が来た。
俺からだった。
「敬語でどうしたんだよw」
そう送り返した。
すぐに返信が来た。本文は全く同じ、
「いま、どこにいますか。」
ふざけてんのかなと思ったから、返事してやった。
「家だけど？」
「いえでなにしてますか？。」
なんだ。そんなこと興味あんのか。
「アニメ観てるよ？お前も見にくるか？w」
「なんでいるんですか。」
なんでいる？どう言うことだ。
「ん？どういうことだ。俺は自分の家にいるぞ？」
「そこは、ぼくにへやに3ねんまえなった。」
3年前？結構昔の話だな。中2の時か。
でも俺は生まれてから一回も引っ越ししていないはずだ。
「は？お前どこにいんだよ。俺のこと付けてんのか？」
「ぼくはぼくのへやにいる。そこにおまえがいる。」
「俺は俺の部屋にいる。おれはお前なんか見えねぇぞ？嘘言うなよ」
「うそじゃない。だって，おまえのかぞく3ねんまえにひっこした。」
は？いや、引っ越したはずがない。3年前だったら中2だ。流石に記憶があるはずだ。
「え。引っ越してないぞ？俺は。」
「のこっちゃたの？はやくいってよ。」
「残った？行く？どこに行けばいいんだ？」
引っ越し先知らないのだから「行け」と言われてもわかるはずがない。
「どこに引っ越したんだ？どこに移ったんだ？」
「おまえのかぞくはしずおかにいった。でも、おまえはこれいじょういちゃいけない。」
いちゃ行けない？それは人様の家になってるからいちゃ行けないのは分かったが住所知らなければ行けるはずがない。
「じゃあ住所教えてくれ」
「じゅうしょ？おまえはこの世にいちゃいけないんだよ。」
「この世…？」
「うん。おまえは3ねんまえにしんだだろ。」
死んだ？俺が？
「死んだ？今いるが？」
「だからゆうれいなんでしょ。かぞくはしょっくでひっこした。おまえはいえにほうかしてじさつした。」
放火？自殺？
「…で」
「だけど、かぞくだれもしななかったからゆうれいになった。はやくじょうぶつしろ。」
成仏か
「じゃあ成仏するから俺の最後くらい教えてくれよ。」
「しらない。」
は？
「知らないはないだろ！？」
「まだしらない。おれはおまえのしょうかくせいのおれ。おまえがたいむすりっぷでもしてきたんじゃないのか。」
そうなのか…
「ありがとう。じゃあな。」
「あっ！おれはしなないからっ！」
ちいさい俺が叫んでる。
ニコッと笑って俺は消えた。