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日曜が明け、転校生が来るという問題の日になった。
「えーっと、先週言ったよな。転校生がきt」
ホストが話している最中に扉が勢いよく開いた。
「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーンwwwwwえ?お呼びでない、お呼びでない。こりゃまた失礼致しましたーwwww」
いや、ふっる。久々に聞いたわそんなん。
というよりも、そんなことよりも、どんなことよりも気になることがある。
この問題の転校生、どうも見た事がある顔だったのである。
「おお葵羽いんじゃん!ワンチャンあるかと思ってたけどまさかマジで同じクラスになるなんてwwwwwwいやぁ誠にお久しぶりぃww」
俺はこの転校生を知っている。
いや、知っているも何も
「どうもー!w瀬口 和人と申しまっすww」
こいつは俺と同じ中学だった腐男子だ。
「……それじゃあ、席は葵羽の後ろな」
「おっほww名前呼びwwwwこれはフラグおったて済みか?wwwww」
うるせえなこいつ
和人が俺の後ろの席に座った。
「いやあwこの時期に転校とかwwww王道転校生は僕だった件ってかw」
俺は振り返る。
「お前の言う王道転校生さ、もう来てんだわ」
「なんと、と言いたいところだが、さっきから存在感パないからさすがにわかるわ」
和人はぼそっと、俺にだけ聴こえる声で逃げなきゃなと言った。
俺はその声に聞こえない振りをして前に向き直った。
朝のホームルームが終わった。
モサ男は案の定和人に話しかk「あれ?カズトいないぞ、どこ行ったんだ?」ちっ、逃げたか。
腐男子的な知識でモサ男と関わったらどうなるか分かってるのか。
ホームルームが始まると同時に和人が帰ってきて、平然と席に座った。
「お前…よく逃げたな」
「この学園の見取り図は完璧だからなw」
おいいつ見取り図なんて作ったんだよお前転校してきて1時間も経ってねぇぞ。
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