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今は数学の時間。ホストの担当教科だ。
「じゃあここ、瀬口」
「はい」
授業は一応真面目に受ける和人。
俺は机に突っ伏して眠りたいところだが…さすがにそんな事しないぜ。
課題増やされるなんて嫌だからな。
和人はサラッと問題を解いて席に戻る。
その時に見えてしまった。
こいつ……
イヤホンしてやがるwwww
和人の耳にかかる髪の隙間から見えた黒いイヤホン。コードありイヤホンしか勝たんと言っていた和人がいつの間にかワイヤレスに乗り換えていやがる。
授業が終わり、昼休憩。
「葵羽~!食堂行こうぜえ~」
「おう。と、言いたいところだが、あるお方に許可を取らにゃならん。」
「ほ!そのお方とは!」
「れーいー」
そう言って俺は麗の横にたち、両手の平を左右に開いて叫んだ。
「おぉ!貴方様が麗殿でありますか!お昼をご一緒してもいいでありませうか!」
「…別に良いが」
「ありがたきしあわせぇ~!」
いつか、俺がもしも2人に増えたらどうする?と麗に聞いたことがある。
その時はそれはもう本当に、ほんっっと~~~~に嫌そうな顔をしていたもので、つまり何が言いたいのかと言うと。
麗の顔が見るに堪えないほど歪んでいたのである。
ごめんて
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