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「とりあえず麗!今日から勉強会するぞ!」
「めんどくせぇ…」
「いぃいぃじゃぁん!!!麗頭いいじゃァァァん!!!俺を助けてくれよ麗治郎ぉぉ!」
麗が某炭焼小屋の息子と同じような眼差しを俺に向ける。
すると和人が話に入ってきた。
「やべえ僕も勉強しなきゃだわw」
「じゃあ今日一緒に図書室行こうぜェ!!」
「おお、じゃあ行くかー」
「麗はどうする?」
麗は少し考えた素振りを見せたあと、自分は部屋で勉強するという旨を伝えた後別れた。
図書室というより、やっぱり図書館の方がしっくりくる。
つっても、俺の知ってる図書館はここよりも全然小さいけどな。
それくらい大きい図書室に来た。
ていうかラプンツェルてきな塔みたいなの丸々だしやっぱ図書館でいいだろ。
「うっはwデカすぎww」
「ここまでデカくても漫画は1冊もないんだぜ」
「うっそ」
漫画の1冊や2冊くらい置いてくれてもいいと思う。図書委員に要請したら何か精神衛生上どーのこーのとか言ってたな。
俺たちはバカでかい図書室のバカでかい机にノートと教科書を広げ、範囲表を確認し始めた。
「えっと……社会は…96から147を主に……だから1日最低でも…………」
「お前そうやって計画立てるけど、最後までその計画通りになったことはあんのかよ」
「ある訳?」
「ないな。」
「「だはははは!!!」」
範囲表に目を戻す。
まだ1ヶ月ほどしか経っていないのに、範囲が広すぎる………。
「これを3日で……まじか…………」
まあ俺は毎日コツコツ……まあ、たまにサボったけど、それなりに勉強はした…はずだから、一応提出用の課題はあと少しで終わる。
だがなあ。
「和人クンは今回も...」
「はいw課題で手一杯ですねwww」
「…それだけで平均点以上とれるんだからすげぇよな」
「まあw天才ですからwww」
因みにこの学校の平均は70より上なことが主だ。今回は泣きっ面を拝ませてもらおうと思う。
図書室とは思えないほどザワザワしているので、俺たちのこの会話も目立たない。
図書室って結構いいな。
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