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「なんかデカくね」
どうして俺より身長の低いモサ男のシャツがちょいオーバーサイズになってんだ。緩いのが好きなのか?
モサ男の方を見るとわりとぴっちり目のシャツを着ている。
「あー、オレよくわかんなくて、とりあえずサイズ全部買っといたんだ!」
「は?ぜんぶ??」
モサ男が先程まで乱雑に腕を突っ込んでいた洋服棚を漁る。
うわSからLまであ…いや、XXLまでありやがる!!こんなん見た目でデカいって分かんだろ!?
そこで見ていた和人が「はじめてのおつかいより酷いなこれwwww」と転げ回っている。
モサ男に渡されたLサイズのシャツを脱ぎ、俺の適正サイズであるMサイズを着る。
ちなみに和人はモサ男にズボンを借りてる。丈が足りてないようだ。
まさかズボンも全サイズ買ってんのか…?
「また学校でな!!」
玄関まで律儀に見届けてくれるモサ男と愉快な仲間×2
「おー、また後でー。」
あれから数時間たち、教室に着いた。
そこでモサ男に借りたシャツを返した
…いんだけど、あいつどこだ??
いつもはいる時間なのにモサ男が見つからない。爽やかくんとピアスくんはいるのに。
てか2人ともなんか不機嫌だな。ズボン返したいんだけど…話しかけずら……。
まあ、とりあえず急に殴って来なそうな爽やかくんに凸するか。
そんで上手く言ってピアスくんに渡しといて貰おうそうしよう。
「爽やかくーん、日野どこ?朝のシャツ返したいんよね。あ、これ昨日借りてたズボン。」
「あぁ、うん。翔は、...わかんない。ていうか、よくそれが俺のズボンだってわかったね?言ってなかったよね、確か。」
「え?あ………うん!」
これ爽やかくんのズボンだったのか。
よし、ズボンの方は片付いた。モサ男のシャツは…うん、その内来るだろうしだろ。そんとき渡せばいいか。
別にすぐ返さなきゃいけないとかそういう訳でもないしな。
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