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しーん
え、会長が喋ったらしらけたんだけどww何ですかww嫌われてるんですかwwww
この沈黙を1番早くに破ったのは朝の美形だった。
「はっ！ちょっとそこのあなた！早く翔のそばからどきなさい！」
あ、そういえば忘れてた。
こちらに倒れたことでモサ男が俺に床ドン的なあれをやってしまっている！！後頭部が痛いな！！
「ちょいとおどき下さいませ～」
「お、おう！悪い！」
慌ててどくモサ男。
「はぁーーー.......床ドンなんて初めてくらったわ。」
まさかする側じゃなくてされる側だとは…ｳｯｱﾀﾏｶﾞ!
「え！？お、俺が…初めて………。」
「おう床ドンな？しかも事故な？」
そんな、女の子の初めて(意味深)を奪ってしまったみたいな反応しないでもらいたい。
「おい」
低く、心地のいい声が響いた。その声の主を見る。
………………あw
会長そっちのけで話してたから会長イラついてるよ怖www
もっと余裕もって生きていこうぜw
「こちらが翔。私のお気に入りです。手は出さないでくださいよ会長。」
「は、どうだろうな」
俺、帰っていいかな。
「こいつじゃない！俺はカケルだ！！カケルって呼べよ！！お前はなんて言うんだ？」
こいつ……
天下の会長様はいきなりのモサ男の発言に驚いたのか、数秒固まっていたが、直ぐにぷ、と吹き出した。
「ははははははは！！！俺様をお前呼ばわりするか！いいぞ、気に入った！」
えぇ……。
俺がしかめっ面をしてるとそれは起こった。
近ずく会長とモサ男の唇。
それを見て焦る校門前美形と今まで空気だった取り巻きの爽やかくん、ピアスくん。
それを目を見開いて楽しんでいる様子の同じく空気だった美形2、3、4たち。
さもどうでもいいのか、黙々と飯を食っている美形4。
そして会長とモサ男の唇が重なり、同時に会長の手がモサ男の頭を捕らえた。
「ん"！？」
ここまでがすごいスローだった。
某青春バレー漫画で頂にいるとたまに凄くゆっくりに見えるっていうあれだな。
いや、こんなことにあの例えを出すのは失礼か。
失敬失敬。
会長は暴れるモサ男を椅子に座らせ、抵抗しにくくなるようにする。
うっわ…今見ちゃったよ、舌入れた...。
モサ男は結構暴れているが、脅威の体格差で手も足も出ていない。
170無いくらい vs 180強
そら負けますよね。
ん？…座ってて分かりずらいけど、モサ男腰抜かしてない？？足に力入ってないような.....。
ちょwwどんなテクwwwww
キッスで腰ぬかすってホントにあるんですねぇwwwww
てかモサ男はあっちの美形ともべろちゅーしてたよな。
初めてと2回目がどっちも男とか…南無南無。
初めてか知らんけど。
………俺も教室戻るか。
「麗ｨｨｨｨｨィィィィイイイイイ！！！」
「うわっなんだよ」
「なんだよじゃあねぇよ！！お前俺を見捨てやがって！！！」
「いやあれは見捨てるだろ。逆に俺があの状況だったらお前どうしたよ。」
「見捨てますけど！！！！！」
そう言うとペシっと軽く頭を叩かれた。
しばらくしたらモサ男も戻ってきた。
一体あれをどう乗り越えたのか………。
（後日、キッスした会長を殴り飛ばしてより一層気に入られたという話を風の噂で聞いて「へー会長ってＭだったんだー」と思ったことは言うまでもない）
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