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いってえ。
俺たちは下から、寮長、俺、モサ男の順で倒れた。
まあ助かったから良しとしよう。
「それじゃあモサ男。俺は帰るから。それじゃ」
そう言って足早に帰ろうとした。
が
誰かにパシッと手を掴まれた。
ギギギと振り返ると俺を掴んでいたのは、なんということでしょう。寮長ではありませんか。
「なんなんすかあんた!!しつこい男は嫌われますよ!!!」
「生憎俺は相手に困ったこたァねえよ。」
「じゃあ俺じゃなくてもいっすよね!!」
「たまには珍味も味わってみたいんだ。」
「珍味だったらモサ男でもいいでしょ!!」
「こいつはなあ…」
「………」
「………」
「なんだよ!!」
俺は寮長の手を振り払って部屋を出た。
するとモサ男が
「え!?アオバもう行くのか!!?」
とか抜かしよった。今の今まで空気だったくせに!
「俺は寮長室までの案内だからな!それじゃ、大丈夫だと思うけど(貞操に)気をつけろよー!」
そう言って俺は今度こそ部屋を出た。
外道?なんとでも言え。
あいつのコミュ力なら仲良く♂なれんだろ。
そう信じてる。
「ただーまぁぁー」
「おー、おかえり」
同部屋の麗が返事をする。
はあ、今日は散々な1日だった。
早起きしたらモサ男と美形のキスシーンを見かけて食堂に行ったらモサ男と美形のキスシーンを見せられてモサ男を案内したら寮長に掘られそうになって…。
全部あいつのせいじゃねえか。
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