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くっそあの性悪ホスト野郎………。今日の授業で俺ばっかり当ててきやがって……朝は事情があったって言っただろうが……………。
まあいい。モサ男は結局昼休みまで帰ってこなかったし、どうせ今も生徒会室だろ。
今日は麗と平和に食堂へ行くべ~。
「れーいちゃん!」
「変な呼び方するな」
「食堂行こうぜー」
「日野はいないのか?」
「いないいない~」
「じゃあ行くか」
そう言って立ち上がった麗におーとも!と言ってついて行った。
「いやあ、モサ男がいないだけでこんなに静かだなんて。平和はいいなぁ」
「そうだな。」
そう言って袋から取り出されたのは赤とピンクがベースの可愛らしい弁当箱だった。
「あら、今日も弁当かい。やけに可愛らしいじゃないのぉ。親衛隊?」
麗は平凡な俺と違って顔も頭もいいからな。親衛隊なんてものもある。非公認だけど。
たまの弁当はそいつらから貰うものだ。
「正解だがその喋り方キモイからやめろ」
「すまそ」
俺が唯一の庶民価格のチョコパンを食っていると、どでかい歓声が上がった。
「うおおおおおおおぉぉぉぉ!!!!!」
くっ、モサ男が生徒会室にいるからって油断したぜ。
耳が瀕死状態
扉の方を見やると、そこには同じ顔が2つ……庶務がいた。
庶務たちはキョロキョロ何かを探しているらしく、それに嫌な予感がした俺は急いでチョコパンを胃にしまった。
やっと食べ終わり、麗に逃げるぞ、と言おうとした時。ポンと肩を叩かれた。
麗を見ても目を合わせてくれない。
…………えへ
「あーくん!」
「ここにいたんだね!」
「「僕たちも一緒にご飯食べていいかな」」
「すみません俺もう今ちょうど食べ終わったところなんで遠慮しますさようなら!!」
そう言って走り出し
…走り出し……
走り出せねぇ!!
双子に両腕を掴まれて逃げられない!!
ちょ、ちょ…や
やめてもらいたい!!!!!!!
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