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「あ、きた」
リビングへ向かうとスマホを弄っていた兄が俺に気づいた。
「で、進路どこにすんの?」
「自分で決めろよそこは…」
呆れたように笑いながら俺を見る。
つっても今まで進路なんか考えてなかったしなー。
「ひとつおすすめのところがあるんけど」
どこに仕舞っていたのか、兄がある学園のパンフレットを出した。
「あー、じゃあそこでいっかなー。偏差値とかどうよ」
「今から猛勉強だな。因みに全寮制だから」
「まwじwかw全寮制…は、いいとしても。他んとこないの?w」
「あるけど…遠いぞ?片道最低でも3時間半以上はかかるし…お前俺ん時みたいに一人暮らしする能力ないだろ?」
「ご最もっすわ。勉強頑張りマース。」
「荷物もちゃんとまとめておけよ。早くて損はないだろうし。」
「へいへい」
この時、俺は早まっているということに気づいていれば。
この時、学園のことを少しでも調べておけば。
今後悔しても、もう遅い。
あれから1年と数ヶ月が経った。
俺は学園に無事受かり、今は荷造り中だ。
「うひひナナチかわかわへへへへ」
リコたんも元気ハツラツで可愛いなあぐふふ
「早く荷造り終わらせろよ。荷物の郵送明日ですけど」
「うっわ兄貴!いつからそこに」
気づいたらそこに兄貴がいた。忍者かて
「そんなことどうでもいい。手伝うから、荷物り終わらせて飯食っちまおうぜ?」
「おー!そういえば腹減った!|兄貴、あとはこれを仕舞うだけだから大丈夫でやんす!」
「そうか?じゃあ下で準備して待ってるな。」
「アリガト兄貴」
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