皆お待ちかねの新歓でっせ

10/24

546人が本棚に入れています
本棚に追加
/175ページ
放送室とうちゃーく! 鍵かかってないか途中で心配になったけど、きゆきゆの杞憂だったらしい。 がちゃり、と音がなり、地味に重い鉄の扉が開いた。 中には誰もおらず、暗かった。 こう見えて俺1年の頃は放送委員だったんでね!なんか知らない間になってただけだけど。 今年はそうならないように、ぼーっとしないでちゃんと意見を言いましたよ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「菊池くん去年放送委員だったよね?じゃあ今年も「いえ、今年はなにも委員会に入る予定はないので却下です。」ちっ…そう。」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あの時の舌打ちは怖かったなーとか思いながらいじり慣れている機械の電源を入れる。 2分ほどたち、電源が入ると俺は全校のスピーカーをONにして声を発した。 『えー、校内にハスキーのわんちゃんがいました。名前はマロくんです。飼い主のおおやま君、至急放送室まで来てください。』 俺はマイクをOFFにし、おすわりをしているマロの頬をワシワシ撫でた。 「さ、これで大丈夫だぞー」 もう放送してしまったためここに長居はしていられない。 通報されかねない。変質者として。 そう思って立ち上がるも、マロがクゥ~ンともの寂しげな声を出すからヴッとなってしまう。 数十秒悶えると、俺は扉の前から離れる決意をし、じゃあなと言って放送室から離れた。
/175ページ

最初のコメントを投稿しよう!

546人が本棚に入れています
本棚に追加