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放送室とうちゃーく!
鍵かかってないか途中で心配になったけど、きゆきゆの杞憂だったらしい。
がちゃり、と音がなり、地味に重い鉄の扉が開いた。
中には誰もおらず、暗かった。
こう見えて俺1年の頃は放送委員だったんでね!なんか知らない間になってただけだけど。
今年はそうならないように、ぼーっとしないでちゃんと意見を言いましたよ。
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「菊池くん去年放送委員だったよね?じゃあ今年も「いえ、今年はなにも委員会に入る予定はないので却下です。」ちっ…そう。」
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あの時の舌打ちは怖かったなーとか思いながらいじり慣れている機械の電源を入れる。
2分ほどたち、電源が入ると俺は全校のスピーカーをONにして声を発した。
『えー、校内にハスキーのわんちゃんがいました。名前はマロくんです。飼い主のおおやま君、至急放送室まで来てください。』
俺はマイクをOFFにし、おすわりをしているマロの頬をワシワシ撫でた。
「さ、これで大丈夫だぞー」
もう放送してしまったためここに長居はしていられない。
通報されかねない。変質者として。
そう思って立ち上がるも、マロがクゥ~ンともの寂しげな声を出すからヴッとなってしまう。
数十秒悶えると、俺は扉の前から離れる決意をし、じゃあなと言って放送室から離れた。
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