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「いえいえ、マロちゃんのことに関しては俺が犬好きで、悪い人じゃなかったっていうだけなので、というか当たり前のことをしただけなので気にしないでください。」
見よ!俺のキラキラスマイルを!!
善良な犬好きが迷い犬を飼い主の元へ届けただけのこと……ふっ、礼なんていらないさ☆
「遠慮はするな。」
「いえ、本当に大丈夫ですよ……☆」
「だから」
「お礼なんていりませんよ………☆」
何度かこんな攻防が続いた。が、ガシッと俺の肩を手で掴み、会長は耳元でこう言った。
「優しく抱いてやるから早く返事しろ。」
タマヒュンいやこれはケツの穴に力を入れた方がいいか。
お前、俺様じゃなくてただのヤリチンだったのか…?
やめて!俺は生粋のノンケ!可愛いおにゃの子が好きなチェリーボーイなのよ!!
その光景を見ていたチワワたちがまた倒れた。今度は俺みたいなモブに会長が顔こんなにちかづけて~とかそんな理由からと推察する。
もし今の色っぽい声まで聞いていたらと考えると……
顔を離して先程の俺様会長に戻る。
「これをいつ、どう使うかは貴様に任せる。」
そう言って1枚の紙を俺に渡した。
紙には、「俺様に言うことを何でもひとつ聞いてもらえる券」と書いてある。
小学生の母親へのプレゼントか。
俺は壇上に戻っていく会長の後ろ姿を目を細めて見ることしか出来なかった。
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