1. 偶然の出会い

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みんなしてること…。本当に? 本当としても、体を見られるなんて恥ずかしすぎる…! 幸人とキスはしたことあるけど、それ以上はまだで…考えるだけで心臓がバクバクしてしまう。いつもキスまでが限界なのに…。 「実莉のこと好きだから…だからもっと触れたい」 「……っ」 「…だめ?」 好きだから…そうだよ。幸人はあんなに私を想ってくれてるじゃん。 可愛くもない、地味で取り柄もない、絵しかできない私のことを…こんなに… だったら… 「…っわ、わかった」 「大丈夫、優しくするよ」 その言葉と同時に、ベッドに寝かされて幸人が上に覆い被さってきた。そして唇にそっと柔らかい感触。 「ん…」 ああ、やっぱり幸人のキスは優しい…。恥ずかしいけど、ふわふわした気持ちになる。 「……っ!?」 …と、思っていたら。 突然、胸を思い切り掴まれる感覚。それと同時に口内に思い切り舌を押し込まれた。 そのせいで全然息ができない。 「んんっ!幸人!ちょっと待って…!」 「もう待てないよ…」 「いっ!」 「はぁ…っもういれていい?」 「へっ!!?」 なんで…?幸人のこと好きなはずなのに…好きな人に触られたら嬉しいはずなのに。 なんか怖い!どこが優しいの!? こんなの嫌だよ…! 「いっや!!」 「いだ!!!」 気付いたら幸人を思い切り突き飛ばしていたらしく、ベッドの脇に体ごと落ちている。 息を切らしながら、はだけたシャツを直して幸人の体を起こした。 「…ご、ごめん!大丈夫?」 「いったー…なにすんだよ」 「だって…なんか、あんなの…」 「彼氏の俺をそんなに嫌がるのかよ」 あんなの…なんか痛くて無理やりな感じがして、嫌悪感が募ってしまった。 「………」 「………」 しばらく沈黙が続いた後、幸人ははぁーっと長いため息を吐いて立ち上がった。 「あー、もういいよ。俺もごめんな」 「…うん、ごめん。まだ気持ちが追いつかなくて」 「分かってる、気にすんなよ」 「どこ行くの?」 「ちょっとトイレ」 そう言って部屋を出ていき、1人取り残された。さっきの状況から逃れたことに少しほっとしてしまい、テーブルの上に突っ伏す。 幸人はこんなに私のこと好きでいてくれてるんだから…体ぐらい許さないと… そう思うのに、なんであんなに嫌だったんだろう…。 「はぁ…」
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