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風が吹くSE
桜 「こいつは、おれの下に埋まりたいんだと」
女 「はい。もうかれこれ、三年はここに通っています」
男 「はあ」
女 「あなたスコップは? スコップも用意せずに、この桜様のもとに埋まろうだなんて思っていたの? 素人ね」
男 「素人って。あなたはプロですか」
女 「プロかプロでないかといったら、プロっぽい女よ。悪い? 少なくともあんたのような初心者じゃないわ。私は三年前から、ほぼ毎日、通って桜様に頼んでいるんだから。どうかお願いします。私の死体をここに埋めるのをお許しくださいって」
桜 「だから、だめだって」
男 「どうしてだめなんですか」
女 「あ、そう言えばちゃんと聞いたことなかったわ。ダメの一点張りで」
桜 「死体を埋めてはいけない理由。それは」
二人 「それは?」
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