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回想〜フミカ〜
エイコとは大学時代にスーパーのアルバイト先で知り合った。
同い年だがエイコは高校を卒業後すぐに就職していたので、職場では先輩だったが一緒にいると楽しくて大学の友人といるよりもエイコといることの方が多かった。
両親が乗った車に逆走車が正面衝突をしてこの世を去った時も一緒にいてくれたのはエイコだった。
ケイスケは会社への宅配便の配達員として知っていたが、両親のことで落ち込んでいた私を励ましてくれてそれがきっかけで付き合うようになり、さらに両親を亡くした寂しさに耐えられないでいる私のために一緒に暮らすことを決めてくれた。
二人の生活はとても幸せでプロポーズしてくれた。ケイスケは両親が離婚して親権者である母親が行方不明な為仲間内だけの小さな挙式をする準備をしているある日、私はケイスケにエイコを紹介した。
あっという間に二人は打ち解けて大好きな二人が仲良くなっていくのが私も嬉しかった。
三人で家飲みをしてエイコが泊まることになり順番で風呂に入り私が最後になった。
シャワーをひねってからケイスケにもらったブレスレッドをつけたままだったことに気づき、浴室から出て洗面台に置こうとした時、何となくリビングに違和感を感じた。
こういうのを女の勘っていうんだろう。
締まっているドアに嵌め込まれたガラスを覗くとケイスケはキスをしながらエイコの服に手を入れていた。
目の前の光景が信じられなかった。
気づかれないようにシャワーが流れる浴室に入り呆然とする。
風呂からでてリビングに入ると、二人は何事もないように私に笑いかけた。
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