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メアリ
僕が薄汚い場末の街で乞食まがいの生活をしていた頃、そんな僕に売れ残りのパンを恵んでくれたメアリ。
おそらく自分の取り分を減らしても、僕の方が多くなるように分けてくれたね。
売り物のパンを自分で食べたら当然その分のお代は払わなければならない。だから売上に自分の分のお代を加えて雇い主に支払っていたんだよね。
子供の僕はそこまで気が回らなくて、この人はどうせこんなにたくさんパンを持っているのだから、と自分を納得させていた。思えばそれもあなたの作戦だったんだね。
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