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九月四日 12
「はっ……あっ、う、んっ……」
その情欲が混じった声を聴きながら中に入れた指を掻き混ぜる。グチュリ、と水っぽい音が部屋の中に響いた。
「熱い、な……それに指が噛み千切られそうだ」
ぎゅうぎゅうに締まるそれを広げるように指をぐるりと回転させる。その時に鶴白の悦い所に当たったのかとてもいい反応が返ってきた。
男は尻で感じにくいというのに、鶴白は入れて少ししたらこの反応だ。よほど才能があったのだろう。こんなにも色気を振りまきながら乱れている。
「あ、やんっ!あまかわ、さま……はぅっ」
それにしてもこいつ本当に処女なのか?指を入れているのに怖がらない、感じている。いや、処女じゃなくても後ろを使って慰めていたりして……だが、こいつ自身ノンケだと言っていたが。
まあいいだろう、やることには変わらない。
後ろを弄るのと共に緩く立ち上がって涎を垂らしているそのペニスをもう片方の手で構ってやる。
「あっ、あっ、だめ、うんっ」
随分と気持ちよさそうにするなと思いつつ、今度は指を一旦外して二本入れる。さっさと緩まねぇかな、と言っても入れるにはまだまだ先になるだろう。今入れても痛いだけだし、血を見るだけの苦痛な時間になりそうだ。
「ああっ、やんっ、だめ、だ、め、だめだめだめ、イく、イくイくイっちゃう!」
「イけよ」
「あ、あああうっ!!」
ぴゅるるっ、と出てくる白濁が着たままのシャツを汚す。だが指の動きは止まらずまたゆるゆるとその男根は硬度を取り戻していく。
「っあ、イった、イったばっかだからぁ!」
「そうだな」
「あ、あ、あああっ!」
うるさい口を閉じろと前立腺の辺りを刺激したが叫ぶだけで逆効果だった。背を逸らし、大きく開いた口の端から涎が零れ伝う様はもう既に犯されたような顔にしか見えない。
赤くさせた顔と蕩ける瞳を見て己のものを一早くこの熱く締める中に押し込んで快楽に酔わせたいと思わせる。
「ハァ……」
「あ、っ!あぁん」
その乱れ具合に本能が刺激され思わず熱い息をもらす。早く早くと指を二本から三本に増やした。これ幸いにと指をバラバラに動かすとまたあっけなく鶴白がイってしまう。
「もう少し耐えられないのか」
「あ、っっ、だ、って、ぇ!こんな、の、はあっ、キモチよすぎるっ!!」
俺はまだ一回もイっていないんだがなと素直に吐き出しているのを見ると早くぶっこみたくなる。
しかし、己の平均より大きいらしい(セフレ談)ものでは今入れてしまうとこの中を確実に裂いてしまうだろう。自分も血の中に挿入するような変態な趣味はない。何より萎える。
それからも執拗に中を弄って鶴白が息が絶え絶えになる頃にようやっと入れてもいいだろうと思えるぐらいに慣らすことができた。これ以上は指では難しいだろう。
「あ、はっ、はっ、はっ……もう、だめ……」
「何を言ってるんだ、本番はここからだろう?」
「……え?」
呆れたことをぬかす鶴白を前にベルトを外し、チャックを開けてそれを寛げる。それは今にも入らないかとばかり大きくそそり立っていた。
それを見て顔を反対に青くした鶴白は思わず自分の―――どろどろに汚れてしまったものと見比べる。
「そ、れは……むり、でしょ……」
呆然と呟く。その声は驚きすぎて掠れていた。
「は?」
「は、入らないからっ!そんな大きいの!」
「入るに決まっているだろう。お前よりも小さいやつも加えてるんだ」
ひぇー!と今更ながらに逃げようとする鶴白の腰を掴んで固定する。
「大丈夫だ、だからこれだけ慣らした」
「む、無理無理無理!こんなの、むりっ!」
「四の五の言わずにさっさとやるぞ」
時間も気が付いたら日付を跨いでいた。これだから処女は時間が掛かる。一回でも中に入れてれば次からは解しやすいというのに。
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なんとか間に合いました……次、本番(挿入)です。
わりとクズい主人公。それを目指してこの地の文(思考)を書きました。
本当に前日に九分九里書きましたwいや、ここ最近鬱で……何もやる気起きなくてどうしようもなかったです。本当に直前だけど復帰してよかった……土日両方とも昼から夜までバイトが埋まってるから書く時間がないんですよ。ブラックかな?(学生がバイトをやるとわりとブラックな状態になります。労働基準法は犯してなくても家が寝るだけの場所になりましたよ……)
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