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いたずら小僧なのは、君かな?
人の書斎の書物を漁る前に、仕事をしたまえ。
退屈を持て余すのは、平和である象徴だがね。
君は、どう思った?
ただの情報だと思って、目を通した事だろう。
でも、違うのだ。
自己満足ではあるが。
これはただこのためだめに作った書物だ。
亡くなった人たちを、亡くしてしまった人達を、ただ私が忘れたくなかったがために、作ったもの。
あの愚かしい争いで、一体いくつの血が流れただろう。
おそらくそれは、正確に数える事はできないだろう。
だが、だからといって損なわれた一つの命を軽んじるような事があってはならない。
例え誰に、世界にとっては取るに足らない存在だと言われても、その彼もしくは彼女を愛していた人たちによっては、絶望でのどをからすに等しい損失なのだから。
私も、私達も、決してあの戦いを、忘れてはならない。
犠牲になった者達の事を、記憶から消し去ってはいけない。
かつて、これだけの者達が生きていたという事を覚えておかなければならないのだ。
私達は、私達の平和が彼らの犠牲の上に成り立っているのだという事を、強く胸の中に刻み付けなければならないだろう。
筆をおく。
この無名部隊の者達へ祈りを。
いつか、真の平和が訪れた時、光の国に召された彼等に良い報告ができるように。
そう願いながら。
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