文明の利器もほどほどに

1/1
前へ
/1ページ
次へ
星の数だけ 受け取り方はあるとわかっているけど サン・テグジュペリの 「星の王子さま」に対して ファンタジーだけではない何かを読み取らない人間 (これはふわふわしたファンタジーだと、決めつける人間) (その奥にあるメッセージを感じようとしない人間) 僕は大嫌いだ 「君ってああいう感じの話好きそうだよね。 現実に対して夢を見すぎだから。」と 軽々しく言われるのはさらに気に食わない 耳障りだ、僕の本質はそんなんじゃない このクソ野郎 本質を見ないでいるのはどっちだ 「大切なものは目に見えない」 作品が教えてくれるのに 冬枯れの大地が「何もないからつまらない」と 堂々と言う 「目に見えるものを楽しむんだ」と 公言できる神経もなかなかにすごい 教養のなさを露呈していることに きっと本人は気づいていない 自分を天才か神かと思っている 勘違い野郎、と心の中でほくそ笑む 想像力の欠如の為せる業はある意味笑える 進みすぎた文明が人間を猿に戻したよ 今、目の前にどこかの星の 小さな王子があらわれても ゾウをのみこんだ大蛇の絵を 「帽子」と間違えないような心で 共に笑顔を交わせる 人間になりたい
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加