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数日後。
ようやく嵐は過ぎ去っていった。
それはつまり、勇者がドラゴンの退治に成功したという事だろう。
薬草畑の半分は、見れたもんじゃないほどにぐっちゃぐちゃだったが、もう半分はなんとか守ることができた。
「守れなくてごめんね……」
私は、根っこから引っこ抜かれ、地面に横たわる薬草を手に取って、ギュッと抱きしめた。
この子の分まで、生き残った薬草たちを必要としている人たちに届けるんだと、私は誓った。
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