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友季の愛情表現
いつものように友季の勧めで先に入浴を済ませた舞は、
「先にベッド入ってていいよ」
そんな友季の言葉にドキドキしながら、布団にくるまっていた。
(つ、ついに今日、しちゃうのかな……?)
こんなこともあろうかと、友季の部屋に置かせてもらっている着替えの中に、勝負下着なるものを忍ばせていた。
それを、今はパジャマの下に着けている。
湯上がりだからなのか、それとも緊張による体温の高揚なのかは分からないが、
「……暑い」
布団の中に籠った自分の高い体温に逆上せた舞は、体を起こして布団から這い出た。
暖かい風を送り続けるエアコンを切ろうかどうか悩んでいると、
「舞? どうした?」
風呂から上がったばかりの友季が、寝室に入ってきてしまった。
「あ、トモくん……」
目が合った瞬間に、舞の心臓がドキッと跳ねる。
友季がベッドに膝をついた状態で座り、舞の目の前に近付いてきた。
「顔赤いけど、体調悪い?」
舞の顔にそっと手を添えて、心配そうにその目を覗き込む。
「え、あ……大丈夫……」
ぎこちない返事をする舞の体温がそんなに高くないことを、手で触れて確認した友季は、
「もしかして、緊張してる?」
意地悪そうにニヤリと笑った。
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