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友季の住むマンションは、店から歩いて30分程の場所にある。
30分もあれば、友季から何かしらの返事があるだろうと思っていたのだが――
舞がマンションに到着しても、やはり既読マークは付かなかった。
どこかに出かけているのかとも思ったが、友季の部屋の窓からは明かりが漏れていて。
とりあえず友季から渡された合鍵を使って、マンションのエントランスのオートロックを解除する。
エレベーターに乗り、最上階にある友季の部屋を目指した。
いくら合鍵を渡されていると言っても、本人の許可なく勝手に入ることには抵抗があったので、玄関扉の横のインターホンを鳴らす。
中からバタバタという足音が聞こえて、
「……舞?」
ドアを少しだけ開いて顔だけを覗かせた友季が、舞を見て驚いた表情を見せる。
その友季の顔に、舞は違和感があることに気付いたが、
「連絡したんだけど、音沙汰なくて心配になって……」
先に突然押しかけた理由を説明した。
「心配かけてごめん。俺は大丈夫だから」
そう答えた友季は、それ以上ドアを開けてくれる気配はなく、
「ごめんな、舞。今日は部屋に入れてあげられない」
玄関先で舞を追い返そうとする。
明らかに狼狽えている友季を、やはり不審だと思った舞は、先程から気になっていたことを告げることにした。
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